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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

中学3年になる長男に反抗期らしいものがありません

幼いころから聞き分けのいい、穏やかな子どもでした。 反抗期のない子は大人になってから問題を起こすと聞いて心配しています。 どう接すればいいのでしょうか。

様々なケースが考えられます

最近、反抗期のない子どもが取りざたされています。 それがそのまま成人したときの大人の問題行動に結びつくように言われ、親の心配をあおるような傾向にありますが、様々なケースが考えられます。 必ずしも問題と言うわけでもありません。

反抗期における反抗の度合いは、子どもの気質にもよります。 気性の激しい子どもは、反抗も激しく、親も苦労するかもしれません。 もともと穏やかな気質の子どもであれば、本人は反抗していても、親にはそれほどのこととは感じないこともあります。
また、親が子どもとよく対話をして、お互いを分かり合って物事を勧めようとする関係であれば、子どももむやみと反抗をする必要もないのです。 反抗期の様子も人によって様々です。他と比べて心配する必要もありません。
ただし以下のような場合は要注意です。

まずは、反抗できない状態であるということです。親の子どもへのコントロールが厳しくて、反抗する意欲をなくしているような場合が考えられます。 これは問題となりえます。 反抗することで親から自立し、自分の価値観を作り上げていくときに、その反抗を許されないとしたら、子どもは自分を曲げて生きるしかありません。 子どもは若くして無気力に陥ります。そしてその反動で、大人になって親から離れたときに、問題行動が起こる可能性はあるでしょう。

また、最近よく聞く「友達親子」という関係においても、子どもは目立った反抗をしないかもしれません。 友達親子というのは、親が子どもと友達のように付き合う関係を言います。

本来、親子は縦の人間関係です。親は子どもを自立に導く責任がありますから、時には子どもに対してダメという必要があります。

友達は横の関係です。友達は相手に責任を取る必要はありません。 ですから、友達との付き合いにおいては、相手に嫌われないように、相手に合わせることが多いのです。 親が子どもと友達になろうとする関係においては、子どもは親に反抗する必要がありません。 このような友達親子も問題が起こりやすくなる可能性があります。 子どもが、親との対立という人間的な葛藤を経験しないまま大きくなるので、学校などの社会に出たとき、葛藤の多い日々に適応できない可能性があります。

お子さんの気質やお子さんとの関係をよく振り返ってみてください。 そして、親としてお子さんに対する接し方に問題がないようであれば、必要以上に心配しないことです。