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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

何もしたがらない中学2年の息子

息子は最近、あらゆることに対して意欲をなくしています。 宿題も提出物も全く手を付けようとしません。 成績も地を這うような感じです。

もともと頑張り屋で、小学校の時には、かなり良い成績をとっていました。 中1の時も、新しい環境で、新しいクラスメイトに負けないようにと頑張っていましたが、中2になってから 全部手放してしまっているようです。クラブ活動も中途半端にやめてしまいました。 家でゴロゴロして、ゲームをする毎日です。鬱になっているのではないかと心配です。

薬は無条件の愛

お子さんは燃え尽きたのではないでしょうか。 もともとまじめで、親の期待を敏感に感じる子どもは、親がそれほどうるさく言わなくてもその思いを 感じ取り、自分に厳しく求めます。 親の期待をかなえる役割を進んで引き受けるのです。 言葉にならない親の期待を自分のなかに取り込んでしまうのでしょう。 幼いころからいい子で、親を困らせることも少なく、きっと育てやすい子どもだったと思います。 ところが、親がその傾向に気づかないまま、彼がいい子でいることやできの良さを喜ぶと、彼にとっては やはりその在り方が答えになってしまいます。 学校へ行けば、先生にとってもいい生徒だったでしょう。 成績もよいので、親も先生もついつい彼に成績の良い優等生として接し、無意識のうちに彼にその役割を 求めたのではないでしょうか。そして、彼は疲れ果てたのです。

もとより、頑張ればできる子には力があります。 自分に目標があり、その目標に向かって自分の意思で頑張る分には、どんなに大変でも疲れ果てて無気力に 陥るということは少ないでしょう。 ところが、自分の意思ではなく、目に見えない周りの期待に縛られてする努力は、何かのきっかけで くずれやすいものです。

そんな子どもにとって必要なことは、成績がどうであろうと、彼が何をしていようと、親は彼を愛し、 彼の存在そのものが親や家族を幸せにしているということを知ることです。 親は、いい子の彼でも、成績の良い彼でも、クラブ活動を頑張る理想の息子でもなく、あるがままの そのままの彼がうれしいということを伝えることが重要です。

今しばらく、彼の休憩の時間を取ってみませんか。 勉強でも、生活態度でもなく、一緒に居て楽しい時間を過ごすのです。 ご飯を一緒に作ったり、散歩をしたり、何気ない生活の時を共に楽しみます。 お父さんは子育てに参加してきましたか?今こそお父さんの力が必要な時です。 彼がなりたいもの、やりたいこと、行ってみたいことに耳を傾けてください。 「いい子」ではなく、「そのままの彼」を見つけてください。