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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

中二男子、特定の友達がいません。

性格は静かな方ですが、穏やかで優しい子です。学校では普通にクラスの子とも遊びますが、特定の友達がいません。 誘われることもないし、お祭りなど近所の催しにも、誰かを誘って一緒に行くこともありません。行った先で出会った子たちと遊ぶようです。特に仲間外れにされているわけでもないようです。 人生は友達で決まるとよく聞きます。私もそう思うので、彼の性格が心配です。親として何かできることはあるでしょうか。

もって生まれた気質に左右されることが大きいようです

特定の友達がいないとか、友達の数が少ないと、子どもを心配する親御さんはよくいらっしゃいます。 そういう親はたいがい人付き合いがよく、結構友達がいます。 でもその親にもタイプはいろいろで、本当に人と一緒にいるのが好きで、いつも人とワイワイやっているタイプもいれば、 じつは、相手に気を使いながら、だけど人と一緒にいるのがいいことだと思うので、ちょっと無理して友達関係を 維持しているタイプの人もいます。
人との付き合いは、もって生まれた気質に左右されることが大きいようです。 お子さんは特定の友達がいないことを嘆いていますか?たぶんそうではないと思います。 お子さんはあまり強く友人関係を求めない傾向の気質なんでしょうね。
友人関係を求める傾向が強ければ、自分から人を誘います。 様々な人と付き合います。 その気質の人にとっては、友人関係は優先度が高いので、様々な犠牲を払っても人と付き合おうとします。 同時に、そういう人は、友達と付き合っていたいと思うので、何かあると自分が我慢したり、相手に我慢を求めたりして、 人間関係における悩みや問題を抱えることが多くなる可能性があります。
友人関係を求める傾向が強くない人は、自分から人を求めることは少ないでしょう。 興味はほかに向かっています。もしその興味を共有できる人と出会えれば、その興味を通して友人になるでしょう。 ただ、息子さんはまだそんな人と出会っていないのです。興味は相手ではなく、互いの間にある趣味だったりするので、 人間関係に悩むことも少なく、様々な場面で自分の生き方を貫くことができます。
ある男の子は、虫が好きで、友達と遊ぶより図鑑を見ている方が好きでした。低学年の時は、虫のことをよく知っているので、 クラスでも物知りとして一目置かれていたようでした。それでも、特定の友達はいなかったようです。 高学年になると、虫博士に興味を持つ子供はおらず、それでも彼はマイペースでした。 受験をして、中高一貫校に入学すると、そこでやはり虫好きな子と良く話すようになりました。 お母さんは初めて息子が「○○君が・・・・と言った」と特定の子の名前をよく聞くようになり安心したと話してくれました。
人生を友人から学ぶ人がいるのと同じく、人生を人以外のことから学ぶ人もいます。 特定の友人がいないからと言って、孤独に悩むわけでも、得られる喜びが少ないわけでもありません。 ただ求めているものの質が違うのです。お子さんもいつか特定の友達が見つかりますよ。安心して見守ってください。