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中一の娘、母との約束は無視します

何かを頼むと、やると返事をしても、やろうとしない。 促すと、いろいろ言い訳をして出かけてしまいます。 家にいるときは、片付けもせず、スマホをみてばかり。 ところが、怖いからか、父親に言われたことに関しては動きます。 そんな娘に対して、ついつい「お父さんが言った事はやるのね。お母さんとの約束は?」などと言ってしまいます。 どうしたらいいのか、悩みます。

優しさと、けじめを

お母さんの悩みは何でしょう。お父さんの言うことは聞くのに、お母さんの言うことは聞かないことでしょうか。お母さんを軽んじるような態度が嫌だということでしょうか。 それとも、お嬢さんの生活態度に困っているのでしょうか。少し整理してみましょう。
お母さんの言うことは聞かないのに、お父さんの言うことは聞くというのは、ある意味とてもバランスが取れた状態です。 家の中に「父」という無視しがたい存在があるというのは、思春期の子どもにとっては重要なことです。お嬢さんのなかに、父親の言うことには従わなくてはいけないという思いがあるのです。 この思いは、お嬢さんをさまざまな危険から守ります。 過剰な怖さは心理的に良い影響を与えませんが、親に対するある種の畏敬の念は大歓迎です。同時に、家の中にもう一つあるのは、何であれ許してくれる母のおおらかさです。 小学校の高学年くらいから中学生のころ、子どもは親の言うことを聞かなくなります。これは自然な成長の一部です。一人の人として自立をしようとする過程です。言うことを聞かないのが当たり前です。 そんな時でも、母は受け入れ許してくれる。そんな母のもとで、子どもはリラックスしてくつろぎます。この時期の子どもは様々なストレスを抱えています。 年齢的なもの、友人関係、ますます難しくなる学習内容など、悩みはいっぱいです。そしてどこか一か所、気持ちが安らぎ、わがままが言えて、それでも受け入れてくれるところを必要とします。 それが母です。母は結局許してくれます。そして心の安全を保障してくれます。お嬢さんはきっと甘えているのですよ。
それでも言うことを聞かないお嬢さんにイライラを感じるようであれば、お母さんの態度を少し変えてみてはどうでしょう。 「スマホを見てばかり」、中一のお嬢さんがスマホに費やす時間を決めていますか?使用上のルールは決めているでしょうか。 例えば、9時以降は自室に持ち込まない、充電は所定の位置で、などルールを決めたら、ルール内で楽しむ分にはあまりうるさく言わないことです。 ただし、ルールを破った場合は決めた罰則に従います。例えば、5日間はお母さんが預かるとか。この罰則に沿っている限り、お嬢さんは楽しく過ごせるのです。 ところが、お母さんが罰を無視してしまうとお嬢さんはお母さんを軽んじます。お母さんは娘を受け入れているのではなく、罰を軽んじているからです。 そんな母を娘は軽んじます。ますます言うことを聞かなくなります。つまり、けじめを教えるということです。 普段は仲良く楽しくやっていても、ルールはしっかり守らせるお母さんの態度が重要です。けじめをつけるお母さんのもとでは、子どもは約束を破れません。 厳しすぎるのは考え物ですが、子どもに適切な生活習慣を教え、家庭生活を平和に保つための最低限のマナーは求めるのが賢明です。
優しいけど、しっかりけじめをつけるお母さん。きっとそんなお母さんをお嬢さんは尊敬しますよ。