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子育てに失敗しました

娘は中3です。小学校の低学年ぐらいまではそれは愛らしく可愛い娘でした。 大切に育てたつもりですが、今となっては子育てに失敗したと感じています。娘は学習面において努力しようとしません。 幼いころについて教え、一緒に勉強したのですが、大きくなるにつれて親の干渉を嫌がるようになり、そのころから成績が芳しくありません。 自分の思い通りにならないと親のせいにして、生活態度もよくありません。 最近は顔を見るのもいやだと思うことがあり悩んでいます。

子育てに失敗はありません

子育てに失敗したというのは時々聞く言葉ですが、子育てに失敗はありません。ましてや成功もありません。成功も失敗も、「そう思っている」という事実があるだけです。 つまり親がそう思っているだけです。それがどういうことかを一緒に考えましょう。
おっしゃる通り、私たちは子どもを大切に育てます。幸せになってほしい、人に愛されるよう育ってほしいと願います。 一緒に遊び、勉強の手伝いをし、習い事にも通わせ、栄養のあるおいしいものを準備し、清潔を保てるように心がけます。 親は毎日大変な努力をして子どもを育てるのです。でもそれが親にとっての喜びでもあります。 育てる喜び、子どもと過ごす楽しさ、一緒に笑ううれしさ、将来に対する期待、子どもは多くのものを親に与えてくれます。
ところがここにいくつかの参加させない方がいい要素があります。
ひとつは完璧を求めるあり方です。親が理想の我が子のイメージをしっかり持って、その通りになるように求めたら、その通りならなかったとき親は失敗したと思います。親は完璧を求めるかもしれませんが、人によって求めるものが違います。生まれつきの気質の違いです。成し遂げることを求める人、平和であることを求める人、心が通うことを求める人、楽しむことを求める人、人は九人十色。みんな違います。親が自分の求める完ぺきを子どもに求めたら、双方にとっての失敗となりえます。親にとっては自分の期待通りに子どもを育てられなかった失敗、子どもは親の期待通りには生きられなかった失敗です。 どちらも幸せにはなれません。
さて、今お嬢さんを見るとき彼女の何を探しますか?思春期の付き合いが厄介な時期は、ついつい子どものマイナス面を探してしまいます。イヤのところが目に付くのです。 思春期の子どもは特に親に対しては、否定的、拒絶的な態度を見せます。それは彼らが、親を否定して自信を確立しようとしているからです。大人になるために必要なプロセスです。 ですから親はそのイヤな態度に引っかかっらないように心がけることが重要です。否定されたら「自分の価値観を探してる」、拒絶されたら「大人になろうとしている」と解釈する余裕が必要です。 そしてお子さんのいいところを探してください。
お嬢さんのイヤなところではなく、良いところと付き合うことができれば、いつか「それなりにいい子育てができた」と感じる日が来るでしょう。