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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小3男子 先生からの連絡帳を見るのが辛いです

6歳の時に自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断されました。通常級在籍です。毎年担任が変わるとうちの子の特性などを書いた手紙を渡していますが、今年の先生は息子が出来なかったことばかり連絡帳に書かれます。ノートを開く度に落ち込み傷つきます。何だか先生に親子で見放されているようで、疎外感を感じ辛いです。

私の経験と同じで驚いています。お気持ち痛いほどよくわかります。特性を含めて子どもを理解して欲しい。少しでも対応のヒントにと、先生にお手紙を渡されたのですね。一緒に子どもを応援して欲しいというお気持ちもあってのことだと思います。うちの次男(ASD+軽度知的障害、現在24歳)が小3の一時期、私は新担任の先生との連絡帳を開くのが苦痛でした。当時、次男は通常級に席を置き、通級もしていました。連絡帳は赤ペンの細かい字でびっしりと息子が出来なかったこと、迷惑をかけたことなどのダメ出しでページが真っ赤。どうなの?と息子に尋ねても、コミュニケーション障害があり、ラチが明かず…。毎日落ち込みました。

『この教室にいられる子ではありません』『このままでいいと思っているのですか?』と連絡帳から、私と息子を責める彼女の冷たい声が聞こえてくるようでした。息子の特性や家での対処法などをその都度、伝えてはいたのですが、文字では上手く表現しきれなかったのかもしれません。梅雨の季節に入っても、相変わらずの真っ赤な連絡帳に不安、焦り、モヤモヤがつのります。そのうち毎日連絡帳に振り回されている自分が情けなくなってきました。息子に尋ねる私の口調も少し強くなっています。『このままじゃ、ダメだ!』 私はある行動を起こすことを決めました。それは、コーチングを受けて、“赤い連絡帳対策”に取り組んだのです。

その時のコーチングでの一番の収穫は、捉え方や視点を変えることで、気持ちが変化したことでした。それによって、私の気持ちはとても楽になり、本来の自分を取り戻すことができました。例えば、「細かいことまで書いて息子のアラさがし?」 と思っていたことも、「息子を気にしてくださっている。成長を願う気持ちは、親の私と一緒」と捉えることで、先生に対する感情に変化が起こりました。
連絡帳には「~していた。~していない。」という情報だけなのに、「先生はどう思っている?」と深読みして、私は自分で創り出した不安やモヤモヤに振り回されていたと気づいたのでした。
ネガティブになっていた心配性の私の産物ですね。

その後、私は大きく連絡帳に振り回されず、先生とはほどよい穏やかな関係で過ごすことができました。
そして、先生への小さなリクエストを始めました。私は次男の嬉しい行動や小さな成長を連絡帳に綴り、些細なことで充分なので、学校での彼の成長を教えてくださいと伝えました。息子のよい面を探しポツポツと応えてくださるようになり、その都度お礼と伝えた時の息子の様子も書き加えました。また相談の内容によって電話や面談に切り替えたことも功を奏したのかもしれません。
最後に…お子さんを見守っている先生は担任以外にもたくさんいらっしゃいます。私の場合は通級の送り迎えで学校へ行くとよく保健室の先生や調理員さんなどがお声をかけてくれ、立ち話の中で意外な息子の一面を知ることがありました。また、好意的な話を伝えてくださったことは、私の心の安定や希望に繋がりました。いざという時には、今回の私のようにプロの力を借りることも必要です。各地域には発達支援センターがあり心理のプロがいます。そして、地域に親の会などがありましたら、ぜひ参加してみてください。勉強会や多くの先輩方の体験談からヒントを得たり、お子さんの未来像を掴むこともできるでしょう。あなたが手を伸ばせば心強い仲間がいますよ。