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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

新1年男子・学校、担任との関わりが不安です

今春、小学校(通常級)に入学する男子です。子どもには発達障害があります。 学校での集団の授業についていけるのか、担任の先生とうまくやっていけるか、友達とうまくなじむことができるのか不安がいっぱいです。

先生と情報共有を


ご質問を伺って、私も同じだったなぁと入学前の出来事を懐かしく思い出しました。 我が家の次男(24歳)は5歳時に広汎性発達障害(現・ASD)と診断を受けました。発語が遅く、自分の意思を伝えることが難しい状態でした。それでも、私達親子の意志と養護の先生が背中を押してくださり、通常級在籍・他校通級で就学することになりました。しかし入学式が近づくにつれ不安が膨らみ、私の胸をざわつかせます。 兄の入学時と何が違うのだろうと考えました。もちろん障害の有無はありますが、大きな違いは、私の想像の中の、帰宅時の彼らの表情でした。長男は笑顔満面、次男は怒り顔や泣き顔でした。私は次男の小学校生活を上手くいかないという前提で考えていたのです。 不安になるのも当たり前です。次男の育つ力を信じきれていなかったと落ち込みました。
そこで、私は次男にどんな学校生活をおくって欲しいのか、笑顔で帰宅するには何が必要なのかと考えました。すると、笑顔の次男を笑顔の先生方が囲む一枚の絵が浮かびました。先生方に受け止められて安心している姿にも見えました。 私の望みは先生方に、次男の理解者になって欲しいのだと気づきました。当時は先生方への発達障害研修もなく、ネット情報も一般書も乏しい時代でした。 先生に理解者になってもらうために、私にできることを考え、次のことに取り組みました。
◆素直に次男が「教えて、助けて」が言えること。学校は集団行動が求められます。何をするのか分からず、そのままにしたり、勝手な判断で動くと周りに混乱を生みます。「ありがとう。ごめんなさい」同様に大切な言葉だと思います。
◆次男の情報提供。彼の特性と対処法、苦手、嫌いなもの、好きなもの、得意なことなど、取扱説明書(トリセツ)です。
例)聞き取る力が弱いので変更事は本人に2度直接言うか、板書でお願いします。(サポートブックともいい、今は検索するとテンプレートがあります。活用ください。)
◆情報の共有。トリセツを校長・担任・通級担任・養護の先生に手渡します。可能であれば入学式前、入学後は早急に。また校長、担任が変わる毎に挨拶に伺いました。 トリセツは毎年情報更新を行う。得意情報も積極的に伝えましょう。遠足の栞係を先生に勧められ、得意な絵で皆に褒められ自信に繋がる経験もありました。

実際には、先生は多忙なのでトリセツが引き継がれていない。まだ目を通していないということもありますが、30数名を受け持つ先生側に立ってみると、その大変さに頭が下がります。また、家では対処できる方法が学校では通じない事も起こります。それは環境が違うからです。 我が子のために!と熱くなりがちですが、その様な時は学校に足を運び、子どもの様子を見て、先生と情報を共有し、一緒に何ができるか考える時間を持つこともありました。一年間我が子がお世話になる大切なパートナーです。その気持は、きっと先生方にも伝わると思います。 まずは、焦らず一つずつ。数年後にはお子さんとあなたの力になってくれる理解者が増えていることでしょう。
あなたの理想の絵は、どんな一枚ですか?応援しています!