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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小3女子・宿題に親子共々、苦労しています

自閉症スペクトラム症(ASD)の小3女子(通常級)の母です。小3後半に入り、学習が難しくなり宿題を終えるのに時間がとてもかかります。娘は途中でダラダラし始め、横で勉強をみている私もイライラしてキツイ言葉を掛けてしまいます。泣きながら宿題をする娘。遅れを取らせたくないという思いと、この状態は好ましくないと思う私がいます。 宿題を減らしてもらうことも考えていますが、どう思われますか?


◆あなたが懸念していることは何? 
お気持ちお察しします。私も息子の様子を見て宿題とどう付き合うか悩んだ頃を思い出しました。さて、ご相談の中で『この状態は好ましくないと思う私がいます。』とありました。何に懸念を感じているのでしょう? 少し時間を取り、その内容を整理してみましょう。・あなたは何に対して好ましくないと思われているのでしょう?もし、好ましくないと思う状態を続けていたら、どの様なことが起こると思いますか?3年後、5年後はどうですか? いかがですか? あなたの思いや考えを言葉にすると、それらと向き合うことができます。そして、対処することができます。具体的な方法を見つけてみましょう。


◆我が家の宿題事情
次男(ASD通常級+通級)は基本的に学童で算数の宿題を終え、夕食後、リビングテーブルで残りの宿題30分+好きなこと30分が日課でした。1-2年は順調に学童でみんなと一緒に学童の先生に見ていただきながら宿題を終えていました。ところが小3から宿題の数、難易度が上がり、学童だけで宿題を終えることができず、持ち帰りする日も。また夕飯後の時間もオーバーするように。普段私はリビングにいて、別のことをしながら側にいるようにし、様子を見ていたのですが、ある日彼から分からないと言われたので隣に座り、彼の優位感覚を活かして繰り返し説明しました。ところが、上手く伝わりません。つい私の口調も強くなり、息子は困ったような悲しい顔をしていました。次男(現・25歳)は診断時に将来年齢が上がるうちに軽度知的障害が加わるだろうと言われていました。私はできるだけ学習面でもサポートするようにしていたのですが、その想いが彼を傷付けてしまったかも知れない。また望まない日は既に訪れていたのかもと感じました。当時は発達障害を持つ生徒は先生にとっても理解しがたい存在だったようで、随分ご迷惑をおかけし、また理解されないことで私達は随分悲しい想いをした。私が恐れたのは私達大人の態度や言葉によって『自分はダメな子。もう誰も好きになってくれない』と自分への信頼や私達からの愛情に不信感を持つこと。そして学ぶことがイヤになり、勉強への苦手意識が彼の可能性を狭めてしまうことでした。

さて、『宿題を減らすか』ですが、次男の場合は小3後半から次第にみんなと同じペースで取り組むことが難しくなり、先生方を含め本人と相談し、先ずは平日、時間内にできなかった宿題の残りは後日提出することにしました。4年以降は、障害特性のこともあり、宿題は問題数を決め負担を軽減し「自主学習」を提出することにしました。6年では先生と相談し「自主学習」として修学旅行先の日光について取り組みました。旅行時には自主学習を反映させ、次男の得意な絵を活かした漫画版旅行の栞本を作成しました。それを先生がクラス全員に配布してくださりお友達から大好評!学習の成果として本人の自信にも繋がり、本当に有難い次男にとっての成功体験です。このように全員が一律同じ宿題をするのではなく、子どもの状況や特性、得手、不得手を意識した宿題だと嬉しいですね。あなただったら、どの様な宿題をリクエストされますか?凸凹っ子の子育ては、宿題に関しても先生とのパートナーシップが重要です。常に先生と話し合える関係を構築することも重要ですね。