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乳幼児期学童期思春期ほか凸凹っ子

ほめて育てろと言われますが、できないことばかりに目がいってしまいます

来春、小学校の通常級に入学予定の女子です。自閉症スペクトラム症(ASD)の傾向があると言われました。知的には問題がないようなのですが、言葉が遅く、動作ものんびり屋さんです。「ほめて育てるといい」とよく言われるので、入学してから困らないように準備をして自信をつけさせたいのですが、ほめるどころか、できないことばかりに目がいってしまいます。子どもにお世辞を言うのも変ですし、どうしたらいいでしょうか?


入学を控え、お子さんに自信をつけさせたいというお母さんのお気持ちよくわかります。
「できないこと」に目がいってしまうのは、それだけお子さんを大切に考えているからこそですよね。ただ、お子さんはまだ6歳。人生経験もこれからです。私たち大人の目線 ではなく、お子さんのペースに寄り添って、一緒に歩んで行きませんか。

◆入学準備を始める前に、少し立ち止まって考えてみませんか?
まず、お嬢さんに、どのような学校生活を送ってほしいかを明確にすることから始めましょう。例えば、友達と楽しく過ごしてほしい。困ったときに助けを求められるようになってほしい、というのがご両親の願いであれば、そのために今、何をサポートできるかを考えることができます。
その時に大切なのが、お子さんのことをよく知ることです。お子さんはどんなことが好きですか。得意なことは何ですか。苦手なこと、不得手なことは何でしょう。ASDの特性があるお子さんは、感覚の過敏さやこだわり、コミュニケーションの取り方など、独特の個性を持っています。それは「できないこと」ではなく、「今はまだ時間がかかること」や「違うやり方が必要なこと」なのです。

◆我が家の場合・入学前の準備
①学校生活のイメージを一緒に作る。実際に学校に足を運んだり、写真などを使って学校での一日の流れを視覚的に伝えました。
②生活リズムを整える。早寝早起き、朝ごはんをしっかり食べる習慣をつけました。
③小さな「できた」を積み重ねる。靴を揃える、挨拶をするなど日常の小さなことから。
④担任、養護の先生との連携。入学前に、お子さんの特性や配慮事項(トリセツ)を伝えました。

さて、ご相談の「ほめて育てる」についてですが、実は「ほめる」ことには弊害もあります。「ほめる」は、大人の価値観で子どもを評価することになりがちです。すると、子どもは「ほめられるために」行動するようになり、自分の気持ちや考えを見失ってしまうことがあります。褒め言葉が親の愛だと受け取った子どもは、褒められることでしか自分の価値を感じられなくなり、失敗を極端に恐れるようになることもあります。

そこでお勧めしたいのが「承認する」という関わり方です。承認とは、「認める(見る・止める)」こと。よくお子さんを観察することが必要です。「一人で起きたね」(事実を伝える)「自分で着替えたね」(行動を見る) 「最後までやったね」(努力を認める)お世辞ではなく、お子さんの行動や存在そのものを、ありのままに言葉にして伝えるのです。これが、お子さんの安心感と自信につながります。

我が家の次男(ASD・言語遅滞/通常級+通級)も言葉が遅く、入学前は不安がありましたが、「名札を付けられたね」「大きな声で挨拶できたね」と、小さな行動を承認の言葉にして伝えることを続けていくうちに彼は少しずつ自信をつけていきました。「できないこと」ではなく、「今、できていること」に目を向ける。それだけで、親子の関係も穏やかになっていきました。お子さんのペースを大切にしながら、「認める」視点で関わってみてください。きっと、お子さんもお母さんも、穏やかな気持ちで入学の日を迎えられると思います。応援しています!

ハートフル子育てコーチング講座
凸凹っ子を育てる時に大切なことの一番は、親が人育ての基本を理解することと、子育ての軸を持つこと。実際の子育てに寄り添い、それらを学びます。同時に、講座では楽しんで子育てができるようにご自身を整えます。