活動記録

プログラム当日の様子や概要などをハートフルコーチがお伝えします

セミナーin大阪/子どもを幸せに導くしつけのコーチング(3)


2月5日(日)に大阪でのハートフルセミナー第3回「児童期の子どものしつけのコーチング」が開催されました。参加者のお子さんの年齢は様々でしたが、初回から連続して参加されている方も多く、挨拶を交わし歓談される姿も見受けました。

初めに、自己紹介を兼ねての「このセミナーに来た目的は?」との講師•菅原からの問いかけに、皆さん、それぞれの思いを語られ、もっと学びたい、親子ともども成長したいという気持ちに満ちていました。中には、「やってみたら、子どもが変わった」「ダメな親だ…という思いから解放された」という話も聞かれました。

今回のテーマは「信頼関係を構築」でした。言葉を使えるようになった児童期の子どもに対して、言葉の意味と親の態度でしっかりと信頼関係を築いていきましょうとの提案です。
児童期の子どもは、「理解され」「肯定され」「やる気になる言葉をかけられる」とき、そうしてくれる親を信頼し、親の言葉に耳を傾けるのだそうです。
私は、今回のセミナーに参加して、「目から鱗が落ちた」こと、「なるほど!!」と納得したこと、「明日からやってみよう」と思えたことなど、色々な気づきを持ち帰りました。その中の一つを紹介したいと思います。
それは「問題行動に対するコーチング対話」です。

子どもは、時に問題な行動を起こします。そんな時、私たち親はどんな態度でどんな言葉かけをしたら良いのだろう…私はいつも、その難しさに直面しながら子育てをしてきました。
今はもう成人した我が子が小学校中学年の時、就寝後の布団の中で隠れてマンガを読んでいたことがありました。
それが発覚したのは、布団を干した時でした。ゴロンと懐中電灯とマンガが転がり落ちてきたのです。
「9時に寝る約束でしょ!!隠れてマンガを読んでたなんて!!」
私は厳しく叱り、「なぜ約束を守らなければいけないか」について説きました。その時の私の顔は眉間に皺を寄せた鬼の形相だったに違いありません。
子どもは満たされない思いをしながらも、最後には「これからはやらない」と約束しました。

果たして、我が子は「隠れマンガ」をやめたのか?
答えはノーでした。その年の視力検査で左右の視力が段違いになっていたのです。暗がりの中、寝そべった姿勢で斜めにマンガ本を見ていた結果です。
この事実を突きつけられて、さすがに「隠れマンガ」は終了となりました。しかし、払った代償はあまりにも悲しいものでした。

「人間の否定的な行為の元には必ず肯定的な目的がある。否定的な行為を使わなくても目的を達成できる方法を一緒に探す、そして、そういう考え方を教えていく」。
それが、しつけであり、コーチングであることを、今回のセミナーで学びました。
そこで、この時の我が子のことを振り返ってみました。

はじめに「隠れマンガ」の肯定的な目的を探そう…と、私の気持ちを整えます。
「布団の中から懐中電灯とマンガが出てきたよ。何をしてたのか、お母さんに聞かせてくれる?」と聞いたなら、子どもはしたことと様々な事情を話したことでしょう。そして、その気持ちをしっかり受け止めた上で「布団の中でマンガ読んで、何かいいことあった?」と聞いたなら、「ゆっくり読めて楽しかった」などと肯定的な目的を話したことでしょう。
「じゃあ、布団の中で読む以外に、ゆっくり読めて楽しめる方法はないかな?」と聞くと、他にもいろいろな方法があることに気づいて、子どもが自分で考え出した方法でマンガを楽しめたことでしょう。親子で話し合って新しい約束を作ったかもしれません。そこには眉間に皺を寄せて叱る私もいなければ、嫌な思いを募らせていく子どももいません。 
当時の私は知りませんでした。このように、たとえ子どもが問題な行動を起こしても、親子共々、幸せな方向に解決していける方法があることを。

そしてこれは児童期に限定したことではなく、大人であってもこの方法が使えることを経験しました。
私はある資格試験に挑んでいましたが、寄る年波に記憶力は減退、膨大なテキストの内容に対して試験までの時間は短く、気遅れして勉強に手を付けられなくなっていました。そして、他の用事ばかりしていました。
ある日私が「ちっとも勉強がすすめへん…」とこぼすと、我が子が「介護に、家の用事に、忙しいよね。」と気持ちを受け止めてくれました。そして「勉強以外のことを一生懸命やってるけど、なんでなん?(何かいいことがあるの?)」と聞いてくれました。
私は「達成感がある。」と答えました。そのとたん、私は、はっと気づきました。「そうか〜!! じゃあ、達成感を得られるような方法で勉強すればいいんだ!!」
それから私は、「今できる方法はないかな?」と自らに問いました。
「問題集を1冊だけやる。答えを写して覚える。そして、答えを隠してテストする。」「落ちてもいい。覚えたことだけ出し切る」「他府県で再受験する段取りをしておく」。
その後、私は気持ちよく勉強に集中し、試験に合格することができました。あれは「問題行動に対するコーチング対話」だったのですね。我が子に感謝です。

次回セミナーは4月23日(日)、テーマは「思春期の見守り方」です。
私の場合、子どもがこの時期になって「なんでこうなるの〜〜!!」「この子はどうなってしまうのだろう?」と頭を抱えることがいろいろと起こりました。
「親が学んで成長すれば、必ず子どもも成長する」ということを信じ、学んできて本当によかったなと思います。まだまだ成長途上人の私、これからもずっと学んでいきたいと思っています。
子どもの幸せな自立をサポートするために、私たち親が今できること…見つけてみませんか?
皆さまのご参加をお待ちしております。

名和めぐみ 











2017年03月11日(土) No.125 (セミナー::in 関西)

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