活動記録

プログラム当日の様子や概要などをハートフルコーチがお伝えします

ハートフルコーチ養成講座初級/大阪(4)


10月15日大阪にて、ハートフルコーチ養成講座第4回目が開催されました。
初級講座も後半に入り、受講生のみなさんもすっかり打ち解けて、顔を合わせると、それぞれに近況報告などをして、会場は和気あいあいとしたムードです。

今回は、「人の役に立つ喜び」をテーマに、レクチャーやワーク、コーチング練習を行いました。
毎回、受講生のみなさんにお会いするたびに、ご自身が学んで得たことを実践することで悩みが解決の方向へと向かい、それにより心が穏やかになった様子が感じられます。また、互いの報告に良い刺激を受け、仲間の話を聴くことで、自分では思いつかないような考えや視点に気づくことができるのは、一人ではなく、共に学び合うからこそ得られるものです。

受講生のみなさんは、講座の一回目からそれぞれに課題を決めて、日常生活に取り組んでおられます。その課題に、多くの方が「傾聴」を挙げています。
私自身も黙って、相手の話を聴く「傾聴」は、日ごろから難しいことだと感じています。今回も受講生のみなさんの課題の話から「傾聴すること」の大切を改めて考えることができました。

ある受講生がお子さんが大失敗をしてしまったときの話をしてくれました。
その方はいろいろ聞きたい気持ちを堪えて、課題の「傾聴すること」を実践し、子どもの話を最後までじっと聴いたそうです。すると、子ども自身が話しながら、自分のやったことを振り返り、しだいに反省していったそうです。
その話を聴きながら、他の受講生のみなさんは、「傾聴」は相手に考える時間を与えることができる、まさしくコーチングの基本なんだと改めて気づくことができました。
また、そこから、講師の菅原の問いかけで、受講生のみなさんは、どんどん深い学びへと導かれました。「なんのために傾聴するのか?」「子どもに何が起こったのか?」
その一つ一つの問いかけに、みなさんそれぞれ「傾聴する目的」を考える作業が続きます。

私自身も現在進行形で、「傾聴」する日々を送っています。
高校三年生の息子が時折、「受験勉強、面倒くさい」とぼやきます。『今は大事な時。頑張って!』そんな親としての叱咤激励の気持ちをぐっと堪えて、「うん。うん…」と頷きながら傾聴します。すると、ぼやきもほどほどに終わり、しばらくはスマホに逃避行。『そんなことやってる時間あるの〜?』と心で思いつつも黙って見守っていると、ある程度のところで区切りをつけて、何事もなかったかのように自分からまた勉強を始めます。
その様子を見ては『あぁ余計なこと言わなくてよかった』とホッとします。

そんなことの繰り返しで、私の中には“言えないことへのイライラ”がありました。でも「傾聴する目的」を意識すれば、その時間は「我慢の時間」から「学びの時間」に変わります。
つまり我が家の場合は、親が傾聴し見守ることで、息子自身にとっては「自分と向き合い、面倒くさい受験勉強をどうするか葛藤する時間」となり、私にとっては「息子を観察し見守る時間」となります。その結果、息子が自主的に勉強を始めたのですから、とても大切な時間になりました。
今度からは、傾聴するのは「息子が考え葛藤する時間」そう考えると、息子のぼ
やきも今までよりずーっと可愛く聞こえそうです。
そんな風に「傾聴」だけでなく、何事も「何のためにやるのか?」を意識すると、それを行っている時間の学びも深まり、その時間を楽しく過ごせるのではないかと思いました。

さて、初級講座も残すところ、あと2回となりました。回を重ねるごとに受講生のみなさんの学びの吸収力、実践力がどんどんアップしているので、次回もどんな報告が聞けるのか楽しみにしています。

ハートフルコーチ・豊田園子 





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