ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

変化の春


広島の大下です。
「お互いがんばろう!」と、三男さんを新しい環境に送り出された、櫻井さんの明るい笑顔が目に浮かびました。
私も心から応援しています!

さて、3月からの新型コロナウイルスによる休校で、朝から晩まで4人の子ども達と過ごすなか、
次男について、いろいろな発見がありました。

大学受験を終え、進路が決まった次男はほっと一息ついたのか、興味のあった料理やお菓子作りを楽しんでいます。
他の3人の子ども達も、それぞれ料理に抵抗はなさそうだったので、毎日のがっつりお昼ご飯作りに疲れた私が、
「お昼ご飯を作るのを、当番制にしよう」と提案しました。
長男→次男→三男→私&娘のローテーションで作ることにしたところ、メニュー決めや作り方など、それぞれの個性が出ていて面白いです。

次男が作るお昼ご飯は、レシピサイトや料理漫画などを参考にして、ちょっと作り方にこだわった、凝ったもの。
例えばある日のランチは、思わず二度見したほどの、美しくお皿に盛られた、綺麗なバラ色のローストビーフでした。
手作りの2種類のソースも添えてくれ、とっても美味しかったです♪
毎回手をかけて作ってくれるので、次男が当番の時は「今日は何を作ってくれるんだろう?」と、特に楽しみです^^

今でこそ、そんな次男ですが、
中学からこの3月の大学受験までの間、ピリピリしていてあまりしゃべらず、ずっと表情も硬かったのです。
学校の参観日にも、「(母さんが)学校におるのが嫌じゃけん、来んとって」と言われたこともあり、ここ数年の間、1年のうち10分も次男と話していなかったかもしれません。
次男との間に、目に見えないわだかまりや壁をずっと感じていた私でした。

そんな時、次男が中2になってしばらく経った頃、ママ友から聞いて愕然としたことがありました。
次男が中1の時のクラスが結構荒れていたらしく、中1の夏頃から、次男も辛い思いをしていたようなのです。
個人懇談の時、担任の先生から何も話が無かったのと、次男も何も話さないのでわからなかったのですが、今思えば次男から笑顔が消えたのは、その時期からでした。

中1の夏から、次男の変化には気づいていたのに何も出来なかった。何でも話せる親では無かった。
1人で辛い思いをさせていたことが申し訳なく、次男の硬い表情を見る度に胸の奥が重く感じていました。

けれど、そんななか救いだったことがあります。
次男が中1の1月に生まれた妹と接する時の笑顔でした。
優しく抱っこしたり、おむつを替えたり、妹が少し大きくなった頃には、一緒にお風呂に入ったり。
妹をあやしながらとっても楽しそうに笑っている次男の表情は、以前の天真爛漫な彼の顔になっていて、その笑顔を見るたびに、
「私に対しての表情は硬いけれど、次男の中身は変わってないんだなぁ」と感じたのです。

そして、「おはよう」「いってらっしゃい」「おかえり」「おやすみ」と、
この4つの言葉は、毎日必ず次男に言うよう心がけました。
話はしなくても、せめて「私はあなたを見ているよ。気にかけているよ」の気持ちをこめて、伝えたかったのです。

・・あれから6年が経ち。
今の彼は、勉強漬けだった受験を終えてから、また妹とじゃれて遊ぶようになり、笑顔が増えました。
料理をする時は、私ともいろいろ話をするようになっています。
キッチンで次男と並んで料理をしている時、彼が小学校低学年の頃にパティシエになりたくて、一緒にクッキーやケーキを作っていたのを思い出しました。
中学・高校の頃、何も話さなくて、目も合わせずぶっきらぼうだった彼と、今は笑顔で話しながらキッチンで作業している。
「こんな日がまた来るなんて」と、嬉しくて胸がいっぱいになりました。


最近、私が両手に買い物を持って帰ってくると、
「ん。」と、手を出すので、「何?」と聞くと、「荷物持ってあげよう」と重たい方を持って運んでくれてびっくり!
とっさに「ありがとう」と言えず、「お、優しいじゃん^^」と、つい茶化したように言ってしまって反省^^;
不愛想で言葉は少ないけれど、次男の料理の味のように、本当は優しい子なんだよな、と、心がほわっとあったかくなります。
そんなささやかな1つひとつの出来事から、硬い「思春期の鎧」を脱ぎ、本来の自然な彼の姿を見せてくれるようになったのを感じて、なんだか胸のつかえが下りたような気がしています。

入学式がウェブ配信だった次男の大学は、5月連休まで休みです。
いろいろと不安はありますが、美味しい次男のランチを楽しみに、私も負けずに料理の腕を磨こうと思います。

それでは、みなさんの健康を祈りつつ、千葉の中溝さんにタスキを渡します。

広島県/大下倫子 






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