ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

Fly me to the Space?!


千葉のなかみぞです。
子どもとの愛おしい時間、お子さんを穏やかに見つめる大下さんの姿が目に浮かびました。

コロナ禍の夏、うちも爺婆への感染を懸念して夏の旅行はあきらめました。フタゴザウルス(小6女子ふたり)にとっては小学生最後の夏休み、また、生い先短い老親にとっても元気なうちに、家族の楽しい想い出を作りたかったのに。2週間の夏休みは、お友達のお宅にお呼ばれしたり、拙宅で流しそうめん大会&かき氷祭りを開催したり、花火をしたりとあっという間に終わってしまいました。

さて、在宅勤務も半年を過ぎてだいぶ慣れてきました。毎日、「いってらっしゃい」「おかえり」が言えて嬉しいです。また、その日学校で起きた出来事を興奮そのままに聞けることも。「ただいま〜!」と帰って来たとたん、フタゴザウルスは、サラウンドで話します。今、1年生の間で、Y子が空前のブームになっているとか(Y子ちゃんは休み時間に一緒に遊んでくれて大人気です!と1年生の担任の先生から御礼を言われました)。一方、1年生に「Y子もどき」と言われたM子。「Y子と私、全然似てないのに(怒)。Y子はさ、1年生の前では本性見せてないからじゃない?」と負け惜しみ。(どこかで聞いたセリフだなあ)

ある日、M子が、「理科の授業で、水素や酸素とか、先生の説明がよくわからなかった。」というので、元素関連の本を購入してみたのですが、「水素はH₂、酸素はO₂、炭素はC。なんで炭素には数字がつかないの?」と尋ねられ、休みの日に理科の家庭教師代わりにやって来るという、同級生のお爺様におしえていただくことにしました。

「物質をもうこれ以上分解できないところまで細かくしたものが原子。原子の種類を表す名前が元素で、それを表す記号が元素記号。水素や酸素は原子1つでは不安定で2つくっついて安定するからH₂やO₂と表す。ヘリウムやネオンは原子1つで安定するからHe、Neと表す。水は、水素が2つと酸素が一つで安定するからH₂O。水といえば、湯気と水蒸気は混同するんだよな。水(液体)は、水の分子が集まって自由に動ける状態を保っている。水は、加熱していくと、液体でいられなくなって水蒸気(気体)になる。水蒸気は気体だから目に見えないの。湯気が白く見えるのは、空気中で冷やされるから。雲と同じ、小さい水の粒だよ。氷(個体)は水の分子が動けない状態で集まって、一番どっしりしてるんだ」
(注:あまりの奥深さゆえ、私の解釈であることをご了承ください)

なるほどー。原子レベルでも不安定な状態ではいられなくて安定を求めるのか。
それなら、私が不安に駆られて安心を求めるのも自然の摂理なのだ。そして、個体→液体→気体と状態変化するように、周りの影響を受けて気持ちが揺れて、立ち止まったり、活発に動いてみたり。心地良さを求めて、右往左往するのも自然なことなんだ。

Y子が小1から味わってきた「M子のように目立たないと私は認めてもらえないの?」という気持ちに触れたとき、「これが双子の宿命か? 歳の差がある兄弟なら、それぞれの世界で起こっている出来事は気にならないのに」。学校という環境は変えられない。双子特有の未知の領域があるという私の不安原子が動き出しました。個人面談の折り、担任の先生にこのY子の試練をお話しして、「どんな小さなことでもいいので褒めてください。Y子の自信になるように声をかけてください」とお願いしてしまいました。
けれど、保育園のときは、転校生が早く馴染むように声をかけて信頼を得ていたこと、さらに、同じクラスの女子3人グループでうまくいかないときは、一日中メダカの水槽の前で過ごしていたことを思い出しました(淋しいというよりメダカがかわいくて世話をしていたとのこと)。Y子は一人でいても安定する原子なのです。なので、私の不安原子は、信じること(Y子の優しさを評価してくれる人が現れるはず)と待つこと(Y子は一人でも大丈夫。淋しい個体になっている訳ではない。)で落ち着くことができました。

「毎日遊ぼうって教室まで呼びに来てくれるんだよ。手もつないでくるの。両手だけじゃ足りなくて、両手首もつかまれるの。(常に4人に囲まれる)1年生とぜんぜん遊ばない同級生もいるから、そういう子のところには、1年生は寄って行かないの」。
双方つながりを求めて新しい分子になり、居心地の良い場所へ変えていけるのですね。

これから本格的な思春期を迎え、親も子も戸惑いながら熱くなって沸騰し、気体となって大暴れした後、また氷のように落ち着いた状態になるのかもしれません。このとき、親である私は、自分の勝手な思い込みで、湯気(液体)と水蒸気(気体)を混同しないよう、個体の状態(良好なのか、不良なのか)も、違いのわかる大人でいよう。

宇宙のかなたで起こったビッグバンを経て地球ができて、水が存在できるようになって、
生物の進化があって人間の生命が誕生して…今、私達のいる場所や日常にとてつもない奥行きを感じた夏休みでした。学習熱がすぐに下がってしまう双子元素も新発見?!
(日曜日まで勉強するのは嫌、とM子。私は別に元々興味ないし、とY子。元素の講義に二人を伴うことはできませんでした。残念!)

それでは、東京の本藤さんにタスキをお渡しします。

千葉県/中溝浩子 








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