ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

大切なものは目に見えない


★★★ 第17回オンライン・ホッとカフェのご案内 ★★★

【日時】2024年1月27日(土)10時〜12時
【参加費】無料
【方法】オンライン(ZOOMを使用します)

日記を読んで聞きたくなったこと、話したくなったことを気楽に語り合う「オンライン・ホッとカフェ」。2024年最初の回は、自分の立て直し方をテーマに語り合います。
とりあげる日記は、
「北風と太陽」です。
人間関係で困ったときの自分の思考パターンを辿り、「被害者意識」からの脱して一歩踏み出すまでを言葉にしています。

何か困ったことに直面したとき、ネガティブな感情のまま行動して、後悔したことはありませんか?
どうすれば、負のスパイラルから抜け出せるのか。
語り合いの中から、あなたに合った方法を見つけていってください。

 ▶お申し込みフォーム:https://ssl.form-mailer.jp/fms/d81b8e93806528
 ▶お問い合わせ: teamrelayblog@gmail.com
 ▶前回までの様子はこちらでお読みいただけます。

★★★

渡海さんがご両親から愛された温かい感情は、確実に渡海さんの中に蓄積されて渡海さん自身やお子さんへ愛が引き継がれているのだと感じ、私の心も温かい気持ちになりました。

埼玉の落合です。
20代の頃、私はカナダにホームステイをしました。そこでの家族との生活を通して「自分らしい」という自信を持つことができました。毎年クリスマスカードのやり取りをしたり、数年に一度はステイ先を訪れることをしていて、今では私の第二の故郷になっています。
この3年間は新型コロナウイルス感染症拡大で会いたい人に会えない時間を過ごしましたが、規制が緩くなったことで、10月にカナダからホストシスター夫婦が来日するのを迎えることになりました。

そもそも、それを知ったのは約半年前。今年の5月頃です。彼女から一通のメッセージが届きました。
来日すると知った時はとても嬉しくなりました。また、一瞬にしてワクワク、ウキウキする嬉しい感情が込み上がりました。事情を知った数日は頭の中で嬉しい感情が先行して何を見ても、「コレを紹介したい」「アレを…」という興奮冷めやらぬ日々を過ごし、10日くらい過ぎると、いつもの日常の生活に紛れてきて「半年も先のことだからまだ大丈夫」と、次第にワクワク感が落ち着き、いつもと変わらない感情に戻っていきました。

丁度のその頃はハートフルコミュニケーションでの学び「自己肯定感を見つけよう」の継続学習をしている最中で、「私の望む生き方・暮らし方」について向き合っている頃でした。
私が今ここに存在しているのは、カナダの家族と過ごした時間が「私がワタシでいい。自分らしい」と自らを肯定する重要な要素のひとつになっていることが分かりました。したがって、この旅を「彼らとどのように過ごすか」を考えるいいチャンスだと捉えるようにしました。

いちばん初めに思いついたのは、今回のこの旅で「相手に何を持って帰ってほしいのか」ということでした。思いつく美味しい食べ物や有名な観光地…。アテンドを経験したことのある友人に聞いたり、市の観光協会などにも行ってみました。検索すればするほど私が知らないたくさんの場所や物が出てきました。

私が彼らの役に立つことがあると思うととても嬉しいと感じます。しかし、物質的なものを紹介するだけが、本当にいいのかと感じるような違和感に変化していきました。
言葉や文化が違う彼らが欲している部分と、私が彼らの役に立ちたいと思っている部分は違うかもしれないし、「彼らのため」と言いながら、実際には「自分がよい」と思った情報を集めているのではないかと感じたからです。

そこで、この旅で彼らに持って帰ってもらいたいものを、「彼らも私たちも一緒に楽しむ時間」に変えてみました。そうすることで、同じように情報収集していても、どんな時間を過ごすのだろうと想像しながら準備することができました。そして来日する日にちが近くになるにつれてメッセンジャーやオンラインでやり取りをする回数が増えて、より具体的な場所やイベントを決定していきました。

滞在中は「一緒に楽しもう、思い出をたくさん作ろう」と心に留めて行動していると、自分の家族や両親だけでなく、職場のスタッフや助産師の友達を紹介する機会に恵まれ時間を共に過ごすことができました。そして訪れた先では、かつてお産を担当させていただいたママさんと偶然に再会したり、京都では紅葉のシーズンで宿が取れず困っていた時にSNSを通じてしか会ったことのない方から穴場ホテルを紹介してもらったりと、予測を上回るご縁が何度も何度も巡ってきました。

お産を担当したママさんに再会した時は、ホストシスターは私が突然の再会に驚き喜んでいている姿を見て、一緒に喜んでくれました。京都の宿は古都の風景が残る町家一軒まるごと借りることができたので、「素晴らしい!!」と連呼し、畳や障子のある部屋でくつろいでいました。
また「日本はどこへ行っても公共の場所や街全体がキレイに整っている」、「夜に街を歩いても怖くない」環境や安全性など、私たちが日頃過ごしている日常の生活の部分にも驚いていました。
私たちは本当のきょうだいのようにこの期間を過ごすことができました。

彼らと一緒に私も楽しむ気持ちで過ごしていると、あらゆる人・モノ・コトにお陰様の感謝の気持が湧いてきて心が充分満たされる感情が生じました。
そしてそれは一時で終了してしまうものではなくて、彼らが帰国してしまった後も、その情景を思い出したり、場所に行ったりするとまた同じように気持ちが戻ってきて心が満たされる不思議な感覚です。もしかしたら、これが満足感や幸福感と呼ばれるものかもしれないと思いました。
とても、心地よい、ゆったいりと自分の中に感じる感覚だったので、ずっと持ち続けたい、忘れてしまいたくない、それが故に忘れてしまうのではないかという恐怖さえ感じました。

サン=デグジュペリの著書『星の王子さま』の、「大切なことは目には見えない」という一節を読んだとき涙が流れたことを思い出しました。
毎日の生活の中で忙しく過ごしてしまうと、目の前のことばかり注力してしまい大切なことを見失ってしまう私がいます。そんな時に、今回の共に過ごした時間を思い出すことは、私の中にいるもう一人の自分が、「思い出してごらん、大切なことがあるんじゃない?」と気づかせてくれるきっかけになります。そして目を閉じて情景を思い出しながらゆっくり深呼吸をすると、肺の奥まで呼吸が入っていくのが分かり、心臓のあたりに優しい温かさを生じます。目に見えない何かが存在している感覚です。そして、自然と笑顔になれます。
私の今年最大のプロジェクトから得たもの、それは、人、モノ、コトからの目に見えない愛だと思いました。

それでは、チャウさんにバトンをお渡しします。

埼玉県/落合陽子 



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本年も毎週月曜日更新の「ハートフルコーチの泣き笑い日記」をお読みくださり、ありがとうございました。新年は1月8日より連載いたします。
どうぞよいお年をお迎えください。

「ハートフルコーチの泣き笑い日記」執筆コーチ一同


2023年12月25日(月) No.652 (日記)

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