ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

自分を信じる


落合さんが心を込めて用意した旅行先でホストファミリーと一緒に楽しく過ごされている様子が目に浮かぶようでした。また一つかけがえのない思い出ができ、絆を深めているご様子に、こちらまで心が温かくなりました。

カナダのチャウです。

先日のことです。課外活動で週末に都市部へ遠出するために、早朝出発する予定になっていた高校生の次男がちっとも起きてきません。夫は早々に起きて、ギリギリで支度のできた次男を車で送り届け、帰ってくるなり私に言いました。
「I’m the only one who is hardworking.」
それを聞いて私は、「働き者は自分だけって、まためんどくさいこと言うなぁ、何が言いたいんだろう?」と夫の真意がつかめず、とっさに「Why are you accusing me? (なんで私を非難するの?)」と聞き返しました。遅刻しそうになった次男のついでに私まで批判されたと感じたからです。
ところが夫は悪びれもせずに、だってそうじゃないか? いつも自分だけがしっかり働いていると言います。その日夫より早く起きて、次男の弁当や朝食を作った私になんでそんなこと言うのかとむかっ腹が立ってきて、言い合いになったのは言うまでありません。

ここまでは、いつもの調子で始まる口喧嘩でした。ところがその後に夫に言われた言葉に、自分の思考回路を深く考えさせられました。
夫曰く、彼は自分の行いの正しさを述べたまでで、それを聞いて非難されたというのは私の勝手な推測だというのです。さらには、「なんで私を非難するの?」という質問自体が相手を攻撃していると。
いやいや、私が攻撃された側でしょと心底思いましたが、夫は頑として譲りません。そしてなんと私の攻撃の理由は、自信のなさからくるというのです。夫の高い自信を引きずり下ろすことで私の低い自信を相対的に高く見せるためだと。

私が攻撃している?そんなわけないでしょ、真逆じゃない、どういうこと? と混乱する頭で、でも一度踏みとどまって考えてみました。
攻撃している心辺りはまったくないし、むしろそっちからいつも仕掛けてくるじゃないの! と頭の中はグルグル。しかも私の自信のなさが引き起こしているとはどういうこと?

私はひと呼吸おいて考えてみました。
事実、夫が言ったフレーズは「自分は働き者だ」という美徳を認める発言。それに対して私は「彼は働きものだ」と受け入れる代わりに、「なぜ私を非難するのか?」と質問した。そこには確かに、そのフレーズを曲解しているなんらかの思考が入っていそうだと気が付きました。
「彼は働き者で、私は働き者ではない」と言われているように感じたわけなのですが、なぜ私はそう捉えたのか? その問いが数日間、頭の中で繰り返されました。

夫はこれまでも家族や職場の人に対して、できていないところを指摘することが多かったので、またかという気持ちがあったのは確かです。または私が、相手と自分をシーソーのように相手が上がれば自分が下がるというような優劣の関係性で見ていたのかもしれません。あるいは、「私は働き者だ」「自分はこれでよし」と心底自分に言えていないために夫にも許可を与えたくないと無意識のうちに感じ、自分も相手も否定していたのかもしれません。
原因はどうであれ、いずれにしても一瞬のうちに反応していました。ようやく、そうかこれが一連の私のパターンだったのかと気づいていきました。

そもそも、私はその日早起きして次男を送り出したという事実や、普段からやることをやっていると自分を評価し認めていれば、夫が何と言おうといちいち目くじら立てる必要もなかったわけです。「責められた!」と思ったということは、普段やっていない負い目も少しあるからかも、、、と思い当たる節もちらほらでてきたり。
自分で自分を認めてあげていないと、自分を認めている人の自信の高さを素直に認めることができないのかもしれません。

「そうだね」と相手の言うことを受け止めればいいだけなのに、「あなたは私を責めている」と相手を非難していたことを改めて認識し、これまでも自信のなさゆえに相手に過剰反応するのを繰り返していたのだなと分かりました。
良くないパターンに陥る原因が分かっても、じゃあ実際どうしたら変えられるのか? 自信のなさをどう克服したらいいのか? 自信を持つには?
これは長年私が思っていることでした。

今の時点で思うのは、小さな一歩でもよしと認めることが大切なのではないかということです。
私の場合、自信のなさが無意識の自動的な反応として「自分の至らないところを責められた」「相手に認めて欲しい」と感じるように表出していました。自信がないものをあるとは急に思えませんが、この気づきを活かすことはできそうです。

無意識下にあったものが認識できただけでも良かったと思うこととし、自信のある状態を理想の自分として意図してみる。例えば「自信のある私」を思い描いてみると、自分の良い面も至らない面も両方知っていて、それを受け入れているため心が落ち着いています。
また、至らないところは謙虚に学んでできるようになり、成長していきたいという姿勢で行動し、良い面は周りの人の喜びのために積極的に使っている人。そうすると、家族を含め対人関係で相手から何か言われた時に、いちいち自分が非難されたと苛立つのではなく、これはいい学びの機会と捉えて相手に感謝する心の余裕も生まれるかもしれません。

そこに近づくための小さな一歩として今できるのは、日々「こんな自分だけど成長しているのを認めます」と心の中で思ったり、口に出したりしていくことなのかなと思います。できているところを認める。自分の成長を信じる。信じて見守りながら日々思いや言葉を行動に一致させていく。そんな小さな積み重ねを続けていけば、やがて自信も育っていくのかなと思います。
成長を信じて見守るのは、子育ても自分育ても一緒だなぁと改めて思いました。

ではこの辺でタイの瀧澤さんにバトンをお繋ぎします。

カナダ/チャウあつよ



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2024年01月08日(月) No.653 (日記)

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