ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

今からだって遅くない!


★★★ 第8回 オンライン・ホッとカフェのご案内 ★★★
読者と執筆コーチたちで気軽に語り合う、季節ごとの「泣き笑い日記 オンライン・ホッとカフェ」。
秋のカフェを開催します。
  【日時】2021年11月21日(日)10〜12時
  【参加費】無料
  【実施方法】オンライン会議システム ZOOM
  【お申し込み】
https://ssl.form-mailer.jp/fms/126b451a722913

今回取り上げる日記は、 「親と対話すること」です。
老いが顕著になった親への思いと決意を綴ったこの日記を読んで、感じ考えたことがある方。
オンライン・ホッとカフェで、共に語り合いませんか?
※ 前回までの様子はこちらでお読みいただけます。
★★★★★★

大阪の桜井です。
秋岡さんの考え方のルーツとなった先生、とっても素敵な方ですね!私も「その時の子どもの瞬間」を大切にできる大人の一人でいたい、と自分自身を振り返ることができました。

さて今回は、最近やっと実感できた「今からだって遅くなかった〜」についてお話したいと思います(なんのこっちゃ、ですよね!)。
10年以上前、子どもに怒ってばかりの自分を変えたいと思って、ハートフルコミュニケーションの講座を受講しました。講座のなかで、子どもに愛情を伝えることは親の最も大切な役割で、それが子どもが幸せに自立していく力を育てる、と学びました。
私自身、人とうまく関わることができなくて、度々生きづらさを感じていたので、子どもたちには思う存分幸せを感じながら自立してほしいと強く思いました。それ以来、愛情を伝えることができる母親になろうと思って過ごしてきました。

書いてみると簡単なことではないか、と思うのですが、私の生い立ちのせいなのか、生まれ持っての頑固な性格のせいなのか、なかなかすぐには子どもへの接し方を変えられませんでした。本当にちょっとずつ、ちょっとずつ、学び続けて自分を変え、他の人の話しを聞いたり、自分の話しを聞いてもらったりしながら、子育てのやり方を工夫してきました。
悩んでいた当時から今まで、半ば祈るように、心の中でつぶやいていた言葉の一つが、「今からだって遅くない」でした。
子どもの人格形成は幼少期の頃が肝心である、なんて言葉を目にする度に、怒り過ぎていた自分を反省していました。ですが、今からできることをやっていこう!今からだって遅くない!と自分に言い聞かせて、過ごしてきました。

子育てについて学び始めた頃、子どもたちは既に思春期に突入していました。なかなか変われない自分に加えて、思春期の子ども。「大好きだよ」と伝えたり、もちろん、抱きしめてむぎゅー、なんてとんでもなくできそうにありませんでした。思春期の子どもたちへの愛情の伝え方は、私の永遠の?テーマのようになっていました。講座などで思春期の子どもについて学んだり、どんなふうに関わっていったらいいのか、他の人のアイデアもたくさん聞きました。そのおかげで私自身が少しずつ変わることができて、子どもの興味のある話を楽しく聞けるようになったりと、子どもと程よくいい関係になることができました。

それでも、子どもが私に理解のできない行動や考え方ををしているのを見聞きすると、幼少期説が頭をかすめました。そんな時にある講座のなかで、私自身が思春期の頃、どんなふうに親に接してもらいたかったか、考える機会がありました。走馬灯のように思春期の頃の気持ちがよみがえってきました。
試験勉強を頑張っていた時に「がんばっているね」と一度でもいいから言ってほしかった。かわいいね、とまでは言えなくても「今日の服似合ってるよ」などたまには言ってもらえたら、私のことを気にかけてくれている、と思えた。もっと話がしたかった。親の話も聞きたかったし、自分の話も聞いてほしかった。そもそもじっくりと話をする機会がほとんどなかった(私は、習い事やクラブ活動、親は仕
事や家事などで忙しかったことも原因だと思いますが…)。意識して話を聴く時間を作ってほしかった。元気がなさそうな時には「今日は話を聞くよー」なんて言ってほしかった。私のために考えてくれている、温かいアドバイスをくれていると感じたかった。次から次へと出てきました。

出し切ってみると、「ドキッ!」としました。親を責めるようなことをいっぱい思っているのに、私は自分の子育てでできているのだろうか!?と思いました。それと同時に今思春期の子どもたちが愛されていると感じることは、過去の私と同じようなところではないかな、と思いました。
そこで、自分の子育てをゆっくり振り返ってみました。
子どものことをよく観察して、頑張っている時には、「頑張っているね」と声をかける(うんうん、これはまぁまぁやっている)。服装や髪形のこともちょくちょくほめてるぞ(ダメ出しをすることもちょっとあるけど…)。話をする機会は結構多いはず(話をし過ぎてお互いの意見の違いについてヒートアップすることもしばしばです(笑))。

十分とは言えませんが、愛情を伝えようとしてきたんだ、子育てを学んで積み重ねてきたことは間違ってなかったんだ、と思えました。そして、私が思春期の頃にしてほしかったことを、子育てを学んで実践していくうちに、子どもと体験していたんだ!と気が付くことができました。子どもを育てているとばかり思っていたのですが、私も育ててもらっていたんですね。

この原稿を書きながら、隣の部屋にいる娘に「親に愛されていると感じてる?」と聞いてみました。「急に何?」と言いつつも、言葉を選んで答えてくれました。
「まぁまぁ感じてるよ」「私のことを気にかけてくれていること、絶望した時には必ず味方になってくれ
ると信じられること、めちゃめちゃ愛嬌を振りまいてくることが理由かな」「まぁ母さんが二人おったら勘弁してほしいけどね」と答えてくれました。

幼少期説がある程度あるとしても、今愛情を感じてくれていることが嬉しい、と思えるようになりました。私の子育ての第2フェーズは、子どもが思春期に入ってから長い間かかりましたが、学び続けて本当に良かった!と実感しています。
これからもまだまだ何か起こりそうな我が家ですが、肩の力を抜いて、残り少ない子育てを楽しんでいきたいと思います。

それでは、広島の大下さん、タスキをよろしくお願いします。

大阪府/桜井美紀 




2021年10月25日(月) No.535 (日記)

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