ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

「受け取る」ということ


埼玉の岩田です。
気付かないうちに自分を評価してしまうことは誰でもあると思いますが、自分は自分と思えるようになるには、本当に勇気が必要だと思います。安村さんの努力が実ってご自身が変化されたお話は、私もとても嬉しく感じました。

次女が大学生になり、一人暮らしを始めたいと家を出ていきました。
「私がいなくなったら二人とも会話がなくなるんじゃないの?」そう言い、長女と私の心配をして出ていきました。
長女が中学生の頃だったでしょうか「ママとは話が合わないからもう話すのは諦めてる」と言われたことがあります。私が子どもたちに何かを伝えると、次女と二人で私に反論するのですが、私は伝えることに必死で娘たちが何を言っているのか分かりませんでした。
次女はそれでもめげずに、私に言いたいことを言いますが、長女とは必要なことを話す程度でほとんど会話が続いたことはありませんでした。

ですから、次女の心配はもっともなことです。
しかし私は内心、二人になることがとても楽しみでした。長女との二人の時間をやり直せると思ったからです。次女がいないことで必然的に会話も増えるだろうと思いました。

次女が生まれるまでの2年間は、長女と心を通わせた2年間でした。
そして、次女が生まれました。よく「下の子が生まれたら上の子を可愛がりましょう」という話を耳にしました。
しかし私にはそれができませんでした。どういうわけか、ベッドで二人の間に私が寝ると、長女には背中を向けて寝てしまうのです。
次女は夜中におっぱいを頻繁に欲しがり、どうしてもそちらに向いてしまうのかなとも思いました。でも心のどこかで、気持ちが長女に向かない自分に気付いていました。
長女と二人で寝ていたときはそんなことは無かったのに・・・。

思い出すのは母の姿です。
私の幼少期、おなかが冷えないように布団をかけ直してくれたり、汗をかいていないかなど気にかけてくれるのをうっすらと覚えています。それができない私はダメなお母さんに思えました。上の子を可愛がるどころか、娘を対等に見てあげていないというその後ろめたさからか、なぜか長女に対して申し訳ないという想いがついて回りました。
本当は頭では、長女の「受け入れてほしい」という私への気持ちは分かっていました。でも、何をどうやって受け入れたら良いのか分からず、罪悪感ばかりが膨らんでいました。

今から8年前に夫が亡くなりました。
長女が高校生になったある日、夫の遺品を思い切って整理しようと片付けを始めました。そこで小学生の長女が不登校になったばかりの頃、夫が娘へ質問をしたメモが出てきました。
「どうしたら学校へ行けるか」。
答えは「ママにいっぱい抱っこをしてもらって、給食が食べられるようになったら学校へ行けると思う」でした。

私にはその当時、メモを見た記憶がないのです。見たけれど、記憶にないのか、とにかくそれを聞き入れる余裕が無かったのか、夫が大変そうな私に遠慮してメモを見せてくれなかったのか。
しかし、それを見ていたからと言って、その時は抱っこが出来たとは思えないのです。娘が甘えに来ることを私が許していなかったからです。

次に出てきたのは、2歳のお誕生日に祖父母からもらったオモチャ、おえかきがっこう(磁石でかき消しできるおえかきボード)です。
うっすらと消えかかった文字を見つけました。よく見ると「ママとパパ世界一大好き」そして「ママだいすき」という落書きの紙切れもたくさんありました。何となく捨てずにとっておいたものです。きっと捨ててはいけないと無意識に感じていたのかもしれません。娘の「大好き」はあちこちに溢れていたのでした。
すぐに娘のところに行き「ずっと気付かなくてごめん、○○はずっとママのこと好きだったんだってやっと気付いたよ!」と伝えると、娘は涙を流していました。

それまでは、ママが好きという言葉も「おはよう」や「おやすみ」程度の好きだと思っていました。幼少期から書きためた小さな紙切れの「ママだいすき」は何度も目にしてきていましたが、やっと娘の気持ちを心から受け止められた気がしました。
この受け取る感覚を知ることで「あぁそうか、娘はこれを待っていた気がする」と思うのと同時に、「他にも受け取っていなかったことがあったかもしれない」と思いました。

長女は家事全般誰にも任せず私一人で頑張り過ぎることを心配して「言ってくれればやるから」と常日頃声をかけてくれていたのに、「大丈夫」とそれを受け取らなかった私。そういったことが、何度もありました。
また、長女と次女が推しの話で楽しく会話中、「どうせママには言っても通じないから」と話には入れてもらえないものの映画に誘ってきたり、長女が出かけるときはなんだかんだといつも私と一緒に行くことに気付きました。

今、私は長女と二人暮らしです。
先日、「頭が痛い」と口にすると、スマホを見ていた長女が台所に顔を覗かせました。
「あれ? もしかして手伝いに来てくれたの?」と聞くと、「うん、頭が痛いって言うから変わってあげようと思って」と私の心配をして来てくれたようでした。

彼女が、私の話を聞いてくれないことばかり意識していたときは、日頃の小さな娘の思いやりには全く気付いていませんでした。これまで、もしかしたら私は娘の心配をして、娘も私の心配をしていたのかもしれません。
娘には娘の考えがあって、それを受け取ることで互いを尊重した関係になれるように思います。これからは娘との会話を楽しみたいと思います。

それでは次の渡海さんにバトンを渡します。

埼玉県/岩田元子  



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2023年07月24日(月) No.629 (日記)

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